おはようございます、kooridoriです。
皆様BOF:NT参加楽曲のMiracletaleは聴いていただけたでしょうか?
まだ聴いてなかったら聴いてほしいです。
プレイとインプレもしてほしいです。
さて、この記事はkooridori目線でMiracletaleという楽曲のいきさつとか制作の流れとかその他色々を書く記事になります。
1.始まり(2022年10月~11月)
去年の秋M3にハピコアだいすきクラブ楽しかったな~~~~みたいな話をイスカさんとして、「次は全員合作とかどうですか?」って話になってこうなりました。
そしてその場でTRIALともう一回合作するか~~~って話になって決定しました。(実は昔合作してたので知らない人はBMS Searchで探してみよう!)
そして関西側に住んでる人たちがNew Lightsっていう音クライベントであれよあれよと合作ペアを決めていきいつの間にかクソデカチームになっていました。
2.コンセプト決め(2022年11月)
2022年の11月8日にコンセプトとかの方針決めが始まりました。
始まりましたとか言ったけど「天使をテーマにやりたい!!!」ってゴリ押しして一瞬で決まりました。やりたかったから…
最初の天使のイメージは遊戯王カードの勇気の天使ヴィクトリカみたいな感じのイメージでした。
これをもとに勇気とか勝利とかを感じれる曲にしようってなってイントロのフレーズが出来ました。(もともとはサビメロの予定だった)
…というのは表の話で、kooridoriにはこの曲を作るときに何が何でも完遂しなくちゃいけないテーマがありました。
それは、Notaさんと作風が被ってはいけないというところです。
というのも、TRIALはここ3年BOFではNotaさんとの合作名義Notorious(Nota & TRIAL)で大文字4文字の楽曲を出していました。そのどれもがサウンドや編曲面にNotaさんの作風が強く出ている楽曲で、今回kooridoriは編曲面で強くかかわる以上、「Notaさんが忙しいから今回は別の作者との合作なんだな」って聞く人に思われたら負けと思っていました。そのため、絶対に作風の衝突は避けないといけませんでした。正直サウンド方面ではNotaさんに敵わないので…
Notaさんの曲はシンプルで明瞭な音使いだったりピッチベンドの使い方だったりコード進行の癖だったりが全体的にkooridoriがこうありたいと思うサウンドの一つの完成形で、意識すればめちゃくちゃ作風が寄る可能性も全然あったため、あえて対極の生楽器マシマシでリバーブ感が強いリッチなサウンドが似合うテーマを推しました。
3.難航する作曲(2022年11月~2023年3月)
まず最初の方に互いのアイデア書き出したものがこちら!
ドン
曲を聴いた方はこの表を見て何となくわかってもらえると思うのですが、全然アイデアが実現できていません。イントロしかアイデアの面影残っておりません。というか楽曲の構成が全然違うやんけ。
一応これらのアイデアはほとんど1回作ってるんですけど、大体上手く噛み合わなかったりあんまり盛り上がらなくでボツにしてました。
結局その没にした中で「このメロはめちゃくちゃ良いから残したい」って部分をいい感じにしてその間を作るみたいな作曲をしました。結果としてはキャッチーで魅力的なメロだけを抽出できたのは良かったかもしれない…?
その後は通話しながらコツコツと曲を作っていきました。今この記事書きながら作曲終わったのが確か1月くらいだったかなって思い出して確認したら2月に半分くらいしかできてなかった。
そうして実際に出来上がった曲の作業分担はこんな感じでした。
大体の作業を通話で画面共有しながらあーだこーだ言いながらやってたので音作りは両方のエッセンスが入っているし、編曲も結構両方の意見を合わせた感じなので、上の表みたいにがっつり作業が分かれてはいないですが、大体はこうって感じです。
これを見ながら曲を聴いてもらえるとそうなんだ~~~って感じではあると思います。
そうこうしていつの間にかあとはMIX整えるところまでってなったのが3月下旬くらいでした。今聴いても本当にちょっと修正するだけって感じでした。
確かこの辺でBGAを浪漫映像制作倶楽部さんに依頼を飛ばしたと思います。いや本当に浪漫映像制作俱楽部に映像作ってもらえたんだなぁ…
4.依頼祭りと企画リリース(2023年3月~6月)
この辺に浪漫映像制作倶楽部さんに依頼を飛ばすのと同じくらいの時期にTRIAL主催のBMS Starter Pack2022の依頼飛ばしも始まっていました。そしてそれのリリース予定もあったため、その間は流石に制作をストップしていました。
この期間はkooridoriは依頼頂いた曲を作ってました。
あとRRRを見てきました。超面白かったです。
秋M3に出すAlbumのイラストとRemixの依頼とかも始めていました。買ってね!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
という感じで両方とも依頼とかで忙しくて全然曲触ってませんでした。
5.BMS制作(2023年7月~9月)
話はMiracletaleに戻ります。
7月ごろに「そういえばBAECONさんと7月に音切り終わらせるって話したな~~~~~」ってことを思い出しました。遅い。
とりあえず音切りするためにTRIALと意見をぶつけ合いながら慎重に2mixを仕上げました。曲作ってるときよりもここの方が意見ぶつかってたんじゃないかって感じがありました。
そうこうして2mixが出来上がったため、音切りに移ります。
この辺の話は正直ニッチなので飛ばしてもらってもいいんですけど、今回はDrum類とコード切りが必要な音はMid2BMS、それ以外でBMhelperを使いました。全部Mid2BMSで切るときによく起きる音切り事故がBMhelperだと起きないのでおすすめです。頭の血管にも優しいです。
結局音切りが終わったのが7月31日でした。7月中に音を切ると言って一応31日に音は切れたけど、ギリギリすぎてこれを良しとするのは流石にどうかと思うので反省しています。
ここからは譜面制作について。
譜面については、我々作曲者二人が作った譜面であるSPのNHAはTRIAL→kooridoriの順で作りました。今回はkooridoriとTRIAL両方のエッセンスを残した感じに作りましたが、みんなに伝わってるかは、謎。
また、自分が作った以外の譜面については可能な限りいろんな人がプレイできるようにSPの高難易度、DP、PMSが揃っているTRIALのスタイルを踏襲した形になっています。
6.BGA到着と公開
そして9月の25日くらいにBGAが届きました。
うわすっげえ…
改めて… Miracletale、BGAがBMSに先んじて公開されました! どうぞ!!
— HDLV (@KodaiEndo) 2023年9月29日
BMSはkooridori( @kooridori_HF )さんとTRIAL( @T_R_I_A_L )さんです。
よろしくお願いします。#BOFNT #event_bofhttps://t.co/JEDdFNPIUe pic.twitter.com/v1dUFRfIkD
皆様にも見てもらえたと思うのですが、本当に凄くないですか?
僕は1サビのとこの笑顔でちょっと涙出ました。
昔からPapyrusとか地球塔デヴォーションのBGAをずっと見ていたし、BMSにハマり始めの時に「いつかHDLVさんにBGA作ってもらいたいね!まあ夢のまた夢か!!!ワハハ」みたいな話をしていたのを思い出しました。夢のまた夢だった気がするんですけどなんか現実になってますね…生きててよかった…!!!
公開後にも「浪漫映像制作倶楽部の映像がまた見れるなんて!」って感じの反応がめちゃくちゃ来ていましたが、僕もそう思ってます。
7.まとめ
5年前に無名戦で順位を争ったライバルと全力の合作ができ、その上で会心の作品が作れたというのは本当に嬉しかったです。作ってるときも互いに良い意味で遠慮なく意見をぶつけ合って作れたのが本当に良かったです。
友達というのはいつの間にか遠くに行ってたりするので、5年間も争えるライバルがいるというのは本当に喜ばしいことだなと思いました。対等にシバき合える友達は大事にした方が良いです。
というわけで繰り返しになりますがインプレしてほしいです!(期間は11/26まで!)
まだまだ何回でも聴いてもらいたいです!(期間は無限)
以上!!!
8.心境
以上とは言ったもののもう少し続けます。
今回のハピコアだいすきクラブ、前回よりもメンバーが増えて豪華になり、各々も常にスキルアップしているスーパークリエイターばかりです。
TRIAL(BMS)、kooridori(BMS)、Mono.(BMS)、ああああ(BMS)、Aoi(BMS)、Halv(BMS)、otoshi.b(BMS)、翡乃イスカ(BMS)、浪漫映像製作倶楽部(BGA)、Rostel(BGA)、BAECON(OBJ)、NASA(OBJ)、rat(OBJ)、hi-low(OBJ)
そういうチームが登録されてTwitter(現X)でも「ヤバいチームだ!」みたいな反応が多く届きました。
こう…
プレッシャーが…………
皆様からどう見えているかは分かりませんが、今までkooridoriは順位が付くイベントではあくまで挑戦者というスタンスのつもりでいました。でも今回初めて、大会が始まる前から上に行くだろうという、応戦する側的な扱いを感じました。
当然自分の作品に自信は持っているのですが、それでもやはり自分は挑戦者であり上と戦うためにクオリティを上げようとしているみたいな意識が強かったので、周りからの見え方とのギャップを初めて感じました。
そしてそれを感じたのはチームの公開をした7月下旬。この時期は先ほどの記事で分かる通り、音切りの最中です。もう戻れないタイミングだったので今までBMS作ってて一番のプレッシャーを感じていました。
そこから2か月くらい挙動不審な人をやった状態で曲を公開したため、公開してからの評判がかなり良くて安心しました。本当に…
今後はこれ以上プレッシャーを感じて曲を作ることはないだろうからしばらくは落ち着いていられる気がします。
9.来年について
ここからは鬼が爆笑するところです。
今こうしている間にも来年のBOFどうしようかなって考えています。
個人的な感覚なんですけど、今までのkooridoriのハピコア楽曲はかなり「BMSのハピコア」という文脈に沿った空気感のある曲だったと思います。まあ実際ハイパーミラクルシューティングスターとかELECTRiCiTYとかha@ppy s@mmer v@c@tion!!とかにめちゃくちゃ影響受けてるので…
そのため今後は同じハピコアでも、自分の作風だからこそできる試みをしてみたいですね。よく考えたら一応JazzとかProgressive Houseとか結構いろいろなジャンルで作ってるはずだったのにこの辺の空気感を全然出さずに頑なに手癖を主張するようなBMSハピコアを作ってきた感じがあるため、そこら辺の頭の固さをいったん取り除いて作れたらいいなと思います。
なんならハピコアじゃなくてもいい気もしてるんですけど、まだまだハピコアから地続きの曲調で色んなことができる気がしてます。